東雲研修センター　ニュースレター　No.43
いつも東雲研修センター及び公式HPをご利用頂きましてありがとうございます。 本格的な冬が到来しました。12月になって急にヒートショックの件数が増えることは皆さんご存知かと思いますが、ヒートショックとは具体的に「寒暖の差によって身体がどのような状態になって最悪死に至るのか？」までご存知でしょうか？ メカニズムを知っていて損が無いどころか、知っていれば入浴以外の場面でも気を付けようと心掛けることが出来ますので、安全に冬を乗り切る為に今日は一緒に「ヒートショック」について学んで行きましょう。 橋本総業株式会社 東雲研修センター事務局
ＩＮＤＥＸ
【1】研修情報‥‥東雲研修センター　定期研修情報 【2】エコ次郎先生とエコ娘のなるほど講座‥‥【ヒートショックのメカニズム】 【3】すぐに出来るヒートショック対策 【4】編集後記‥‥エコ次郎の小ネタ横町
【1】東雲研修センター　定期研修情報
◎東雲研修センターは感染予防対策徹底中！！ 東雲での研修は、実習を伴うことから濃厚接触の可能性があります。 感染防止には万全の体制で臨んでおります。詳しくはHPをご覧下さい。 東雲研修センターの定期研修は、直接のお客様だけでなく、メーカー様や関係団体、橋本総業(株)と多少でも関係のある方々でしたらどなたでも受講できます。 現在東雲研修センターで募集している研修のご案内です。特徴は、座学だけでなく研修によって現調、試運転、設置、組立などの実習が含まれていて、ホームページから申し込みが出来ます。是非ご検討下さい。 【現在空きのある受講生募集中の研修一覧 (2023年3月まで) 】 1月12日(木) エアコン施工研修 10:00～17:00 12,000円 若干名空きあり 1月17日(火) システムバス現調研修 10:00～15:00 6,000円 15名 2月7日(火) キッチン現調・施工研修 10:00～16:00 6,000円 15名 2月21日(火) 便器・WL設置研修 10:00～15:00 8,000円 15名 3月2日(木) エアコン施工研修 10:00～17:00 12,000円 10名 3月16日(木) パッケージエアコン施工研修 10:00～17:00 15,000円 8名 * 今年度より一部の受講料が部材価格の影響から改定させていただきます。ご了承願います。 お申し込みは こちらから ◎東雲で開講の研修は昼食をご用意しています。 ◎受講料は税込です
【2】エコ次郎先生とエコ娘のなるほど講座
本日のお題　【ヒートショックのメカニズム】 エコ次郎先生、冬になると「ヒートショックに気を付けよう」ってあちこちで聞くじゃないですか。いくら寒いからってお風呂に入ってて死ぬことなんて本当にあるのかな？って思っていたんですけど、寅さんに出演していた俳優さんが先日亡くなったニュースを聞いて「本当に起こるんだ！」ってびっくりしました。怖いんですね、ヒートショックって。 そうですね。私も寅さんは大好きでTV放送があると必ず観ていたので、知っている俳優さんが亡くなられたのも悲しかったですが、「虚血性心不全」と聞いてやはり冬のヒートショックの怖さを実感しました。 ヒートショックが寒暖の差で起こることは既にご存知だと思いますが、寒暖の差が激しい時に体にどのような影響があって、どこがどうなることで最悪死に至るのかはご存知でしょうか？ そう言えば...全然知らないです！！今更だけど、ヒートショックって何なんですか？！先生詳しく知りたいです！教えて下さい！ はい、お任せ下さい！ まず、ヒートショックは気温の低い冬、即ち今のこの時期が一番起こる可能性が高く、11月～2月に集中しています。人間の体は寒くなると熱が外に逃げないように筋肉を震わせて熱を作りつつ、血管を収縮し細くします。血液の通り道が狭くなるので、循環を維持するためにより大きな力が必要になり、その結果血圧が上昇するのです。逆に温かい場所では血管が拡張するので血圧は下がります。つまり、温度差が激しいと血圧は急激に変動するので、心臓や血管に負担が掛かり疾患が起きるのです。これが「ヒートショック」です。エコ娘くんはヒートショックが起きやすい場所はご存知ですよね？ えっと、お風呂とトイレですよね？でも一番はやっぱりお風呂かなぁ、素っ裸になるからトイレより寒いですもんね。 正解です。仰る通り、入浴でのヒートショックの件数が最も多く、年間で1万9,000件とも言われています。更に死亡者数はおよそ5,000人。これは交通事故の年間死者数よりも多いので、如何にヒートショックを起こす危険性が高いかがお分かり頂けるかと思います。 では本題、「何故血圧の急激な変動で心臓に負担が掛かると死に至ることもあるのか？」です。まず血圧の変化はこのようになります。 (1)リビングは暖房で快適な温度→→(2)寒い脱衣所で急に血圧が上がる→→(3)裸の状態で冷えた浴室に入り、更に血圧上昇→→(4)温かい湯船に浸かり今度は血圧が急降下 脱衣所・浴室の寒さで血管が細くなってしまった時でも、健康な人ならば動脈が耐えられるのですが、高齢者や糖尿病、高血圧、高脂血症などを持っている方の傷んでいる動脈の場合には、動脈の一部が裂けてしまったり、プラークが破れて血栓を作って血流を塞いでしまったりするのです。狭心症は、心臓の筋肉に血液を送っている冠動脈が細くなったり、詰まると心臓への血液の供給が少なくなり、心臓の筋肉への血のめぐりが悪くなることを言います。狭心症はまだ心臓の機能は完全には低下していないので黄色信号と言ったところでしょうか。一方、心筋梗塞は、心臓の血管(冠動脈)が完全に詰まり血流が途絶えた状態で、胸痛・吐き気・冷や汗を 伴う腹部や肩などの痛みやめまいなどの症状が現れます。こちらは赤信号、処置が遅れれば死に至る可能性がとても高いです。 これが「ヒートショック」なのですが、メカニズムはお分かり頂けたでしょうか？ はい。そして率直に、怖いです。先生、私の住んでいる家って木造の戸建てで、リビングも床の底冷えが酷くてずっと石油ファンヒーターを点けていないと足の指が凍傷になりそうなくらい痛いんですけど、脱衣所はもっともっと寒くて足の指は取れちゃいそうなんです！お風呂は浴室暖房があるし、保温性もあるから大丈夫だけど、脱衣所の寒さがヒートショックの危険性を高めてるじゃないですか！今は若いから良いけど、両親がもっと歳をとった時とかを考えるとすっごく不安です(>_<) そのお気持ち、良く分かります。私の両親も似たような環境で過ごしていますが、節約心が強くて暖房をケチるので、常に寒さとの戦いです。私が両親の顔を見に行って室内が適正温度だったことはまず無いので、きっと今も小さなファンヒーターと古いこたつで凌いでいるのかと思うと心配でなりません。 先生、読者の中にも同じ不安を抱えている方がきっといらっしゃると思うんです。そんな方々の為にも、私の将来の為にも、そして先生のご両親の為にも、お手軽に出来るヒートショック対策方法を教えてくれませんか？ はい、もちろんそのつもりでおりました。では次の項目ではリフォームを必要としない今すぐ出来る家庭でのヒートショック対策法についてお話ししたいと思います。 良かった！今日も分かりやすくお願いします！
【3】すぐに出来るヒートショック対策
ヒートショックは先程もお話ししました通り、家庭内では主に脱衣所・洗面所、浴室、トイレで起きています。それはリビング等快適な室温の部屋との温度差が10℃以上もあったりして、寒暖の差が心臓や血管に負担を掛けるからです。ですので、極力温度差を少なくすることがポイントです。 【脱衣所・洗面所】 ・セラミックヒーターの設置（すぐに足元が温められる） ・床にバスマット設置（足の裏がヒヤッ！としない） 【浴室】 ・入浴前のアルコールは控え、代わりに水分補給。食後すぐの入浴は控える（どろどろ血になり脳梗塞や心筋梗塞を起こす危険性を避ける） ・湯船の温度を38～40℃にする（41℃以上になると急激に浴室内での事故が増える） ・必ず掛け湯をする（血管への負担を最小限にする） ・お湯に浸かる時間はを合計10～15分程度にする（血圧低下を防ぐ） 《浴室暖房機能がある場合》 換気を止め、お湯張り中は暖房を点ける 《浴室暖房機能がない場合》 換気を止め、お湯張り中は浴槽の蓋を開けたり、お湯張り後はシャワーで40℃以上のお湯を床に撒く（浴室温度・湿度を上げる） 【トイレ】 ・可能ならトイレ内に暖房器具を置く（難しければマットとスリッパで足元の寒さを防ぐ） ・可能なら暖房便座に替える（難しければ便座カバーでお尻のヒヤッとを防ぐ） ・排便の際にいきみ過ぎない（いきむと心臓に負担がかかり、血圧が一時的に上昇する為ヒートショックのリスクが高まる） ・高齢者の場合はトイレに近い部屋を寝室にし、夜中にトイレに行く際に温度差の大きい廊下をなるべく通らなくて済むようにする
【4】編集後記　～エコ次郎の小ネタ横町～
皆さま、こんにちは。エコ次郎でございます。 私もエコ次郎になって以来、僅かではありますが地球環境について少しずつ気に掛けられるようになりました。最近は二酸化炭素排出量についても関心を持つようになり、自分でも「エコ次郎の名に恥じぬようになって来たかな」と考えていました。しかしです。こんなレベルで“エコ次郎”と名乗ってはまだまだ恥ずかしいと感じる事がありました（エコ次郎＝エコロジーのモジリです）。 つい数日前の事です。以前妻の依頼で都響さんのサイトに私が会員登録をし、コンサートのチケットの手配をした事があり、それ以来ちょくちょくメルマガが届いていて、先日も配信がありました。私は高尚な音楽には疎いので内容に目は通しても良く分からないのですが、この日の内容には大変驚かされました。来年11月の演奏会でソリストを務めるドイツ人の方から別の演奏家に代わるという内容だったのですが、代わる理由が『気候変動問題への取り組みの一環として、今後一切航空機を利用しないことを決めたため、来日は不可能となりました。』と書かれていたのです。一切航空機を利用しないという事にも衝撃を受けましたが、仕事が決まっているのにも関わらず、それをキャンセルしてまでも気候変動問題への取り組みを優先する姿勢にも驚きました。日本人の感覚ですと、「今決まっている仕事に関しては予定通りこなし、今後は航空機を使用しないと行かれない国での出演はお断りする」というのが大人のやり方だと思うので、国によってなのか個人差なのかは分かりかねますが、私よりもエコ次郎にふさわしい熱意をお持ちな事だけは伝わって来ました。 正直1人が搭乗を止めてもその飛行機は飛ぶ訳で、気候変動問題の解決に一役買っているのかは疑問ですが、やはり「“チリも積もれば山となる”で、そういう方がたくさん集まればいつか飛行機の便数が減る」のかも？知れません。こんな事をモヤモヤと考えている時点で、私はまだまだエコ意識が低いのかも知れない、と思いました。完敗です。来年はもう少し私もエコ優先で行動が出来るように精進して行きたいと思います。皆さま、また来年も一緒にたくさんの事を学んで行きたいと思いますので、今後とも変わらずお引き立てのほど、お願いいたします。
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