東雲研修センター ニュースレター No.42
いつも東雲研修センター及び公式HPをご利用頂きましてありがとうございます。

先月も電気料金の高騰を話題にしましたが、今月もまた各地の電力会社が相次いで家庭向け規制料金の値上げ申請を行っていて、一昨日値上げ申請をした沖縄電力は最も値上げ幅が高く、多くの一般家庭が契約する規制料金の平均的なモデル家庭で39.3%の値上げになるとのこと。今後も更に他の電力会社にも値上げ申請が広がると思われます。我々の生活はどこまで圧迫されるのでしょうか?ここまでの大幅な値上げになりますと、最早努力をしても今までに近い料金に抑えることはほぼ不可能ですが、電気の使用方法を工夫し、使用時間を減らして節電につなげることは十分可能です。今回は、健康に被害が出るような無理な節電ではなく、日々のちょっとした心がけで効果の期待できる家庭での節電術について、一緒に学んで行きたいと思います。

橋本総業株式会社
東雲研修センター事務局


INDEX
【1】研修情報‥‥東雲研修センター 定期研修情報
【2】エコ次郎先生とエコ娘のなるほど講座‥‥【家庭での節電術】
【3】お勧めしたい節電術の補足
【4】編集後記‥‥エコ次郎の小ネタ横町
 
【1】東雲研修センター 定期研修情報
◎東雲研修センターは感染予防対策徹底中!!
東雲での研修は、実習を伴うことから濃厚接触の可能性があります。
感染防止には万全の体制で臨んでおります。詳しくはHPをご覧下さい。

東雲研修センターの定期研修は、直接のお客様だけでなく、メーカー様や関係団体、橋本総業(株)と多少でも関係のある方々でしたらどなたでも受講できます。
現在東雲研修センターで募集している研修のご案内です。特徴は、座学だけでなく研修によって現調、試運転、設置、組立などの実習が含まれていて、ホームページから申し込みが出来ます。是非ご検討下さい。



【現在空きのある受講生募集中の研修一覧 (2023年3月まで) 】
12月6日(火)配管接続研修10:00~14:006,000円15名
12月8日(木)パッケージエアコン施工研修10:00~17:0015,000円8名
1月12日(木)エアコン施工研修10:00~17:0012,000円10名
1月17日(火)システムバス現調研修10:00~15:006,000円15名
2月7日(火)キッチン現調・施工研修10:00~16:006,000円15名
2月21日(火)便器・WL設置研修10:00~15:008,000円15名
3月2日(木)エアコン施工研修10:00~17:0012,000円10名
3月16日(木)パッケージエアコン施工研修10:00~17:0015,000円8名

* 今年度より一部の受講料が部材価格の影響から改定させていただきます。ご了承願います。

お申し込みは こちらから

◎東雲で開講の研修は昼食をご用意しています。
◎受講料は税込です


【2】エコ次郎先生とエコ娘のなるほど講座
本日のお題 【家庭での節電術】
エコ娘 あ~お腹空いた~、今日の晩ごはんは何だろな~♪ エコ次郎先生のお家はもう今夜のメニューは決まってるんですか?
エコ次郎 はい、我が家は冬の定番のホワイトシチューです。
エコ娘 わぁ良いですね!ホワイトシチューか~。美味しいフランスパンと一緒に食べたいですね!あのトロッとしたルウが体を温めてくれるから私も大好きです!
エコ次郎 そうですね、体が温まる点はとても嬉しいですし、実は保温調理鍋を使って作るとIHクッキングヒーターを使用する時間が短時間で済むので、電気代節約になってダブルで嬉しいんですよ。鍋全体が温まったら蓋をして保温調理鍋に入れておくだけで夕飯時には野菜も肉も柔らかくなっていますので、忙しい方にオススメしたい時短料理でもありますね。
エコ娘 すごーい!エコ次郎先生って料理のことにも詳しいんですね!
エコ次郎 いえいえ、そこまで詳しくは無いのですが、美味しいものを食べることが好きなので、カレーやシチューくらいでしたら一応は、という程度です。最近は角煮を作ってみたくて圧力鍋にも興味があります。圧力鍋はシューッと音がするので小さなお子様の居るご家庭では少し使いにくいかもしれませんが、こちらは圧力を掛けて通常の3~4分の1の時間で柔らかく仕上げることが出来るので、節電調理にオススメの調理アイテムです。
エコ娘 そうなんだぁ!ご飯を作る時にも節電術があるなんて知らなかったです。もう何ヶ月もずっとママは電気代のことで溜め息ばっかりだし、つい何日か前にも東北電力が電気料金値上げするニュースも見たし家庭でどんなに小さいことでも1つ1つ節電術を活かして行くしかないんだなって思っていたので、早速その鍋サンタさんにお願いしようと思います!!
エコ次郎 ほぅ(笑) 協力的なサンタさんだと良いですね!もしお鍋がプレゼントで届いたら、是非お母さまにシチューを作ってあげて下さいね。
エコ娘 もちろんです♪先生、他にも家庭内でできる簡単な節電術ってありますか?私にも出来ることがあったらと思いまして。
エコ次郎 そうですねぇ。女性でしたら毎日ドライヤーを使うと思いますので、タオルドライをしっかりして短い時間で乾かすと良いかと思います例えば1200Wのドライヤーを毎日10分使ったとすると1ヶ月の電気代は約170円ですが、4人家族でしたら約680円になります。他の多くの家電は1つを家族全員で共有しますが、ドライヤーだけは人数分掛かりますので日々の心掛け次第で節電効果は出るかと思います。
IHクッキングヒーターもドライヤーも、電気使用量のピークを大きくする『一時的に使う家電』ですが、同じ仲間に掃除機があります。掃除機を使う際も、先に掃き掃除をしておいたり、フローリング用の乾いたお掃除シートで埃を取っておくと時短&節電につながります。また、紙パック式ならゴミが満タンになる前に紙パックを取り替えたり、サイクロン式なら小まめに溜まったゴミを捨てて、フィルターを定期的にきれいにしておくと吸い込みが違いますのでぜひ行って頂きたいです。
エコ娘 それなら私にも出来ます!短い時間でも確かにドライヤーも掃除機も電気の使用量は多そうな気がするし、今夜からすぐに出来るので早速やってみます。他の家電の節電術も知りたいな!
エコ次郎 この時期はどこのご家庭でもエアコンをお使いかと思いますが、エアコンも季節ごとの節約術がありますよ。
まず夏ですが、閉め切っていた部屋で使用する場合は、先に換気をして篭った熱を逃がしてからエアコンを使います。環境省の推奨設定温度は28℃ですが、それでは暑いと感じる方もいらっしゃるかと思います。そんな時つい設定温度を下げがちですが、エアコンは1℃変えると電気代は10~13%変動すると言われていますので、要注意です。人間は同じ温度でも風が体に当たると涼しく感じ、体感温度が下がりますので、温度設定を下げるよりまずは扇風機やサーキュレーターを併用して空気に流れを作りましょう。設定温度1℃の差で生まれる電気代より、扇風機やサーキュレーターの電気代の方が遥かに安いので、ぜひ取り入れて頂きたいです。
冬の環境省の推奨設定温度は20℃ですが、暖かい空気は上の方に溜まるので吹き出し口は下の方に向けて、夏同様にサーキュレーターで空気を循環させましょう。更に空気が乾燥しますので、加湿器を使って湿度を上げると体調管理に有効なだけでなく、体感温度が上がるため同じ温度でも暖かく感じやすくなります。あとは窓にも一工夫を。冬の暖房時は58%もの熱が部屋の窓から逃げていると言われていますので、窓に断熱シートを貼るのも良いですね。ちなみに夏冬どちらにも有効な『遮熱・保温カーテン』を使えば1年中快適に過ごせますので、カーテンの買い替えをご検討されている方は是非視野に入れて頂けたらと思います。
エコ娘 エアコンの使い方も勉強になったけど、窓の対策がそんなにもエアコンの温度に影響するなんて知りませんでした!カーテンって単に目隠しするだけのものじゃないんですね。うちのカーテンはどうなんだろう?帰ったらママに確認してみよっと。
先生、さすがに冷蔵庫とか年中無休で電気を使ってるものは節電は出来ないですよね?そもそもそんなに電気使ってなさそうだし。
エコ次郎 え!エコ娘くんは、年間を通して家庭の中で最も多く電気を消費している電化製品が冷蔵庫だという事実をご存知ないのですね。
エコ娘 うそぉ!!知らないし、そんなはず無いと思ってました!だってずっと冷やしてるだけで温度変化も無いし、動いたりもしないから省エネって感じがするじゃないですか!
エコ次郎 それは面白い発想ですね。確かに一見するとそう感じるかもしれませんが、実は開閉の度に冷気が逃げて庫内の温度が上がるので、再び庫内を冷やすために電気代が掛かってしまうのです。ドアの開閉回数を半分に減らすと約12%の省エネ効果が、開閉時間を半分に減らすと約5%の省エネ効果があると言われていますので、なるべく短時間で、少ない回数で済ませるようにしましょう。あと、食材の詰め込みすぎもNGです。食品を入れる際は、冷気の循環を考慮して奥の壁が見える程度にしておくと良いでしょう。
それと、庫内の温度設定の見直しも有効です。夏は強、冬は弱を選ぶのが一般的ですが、エアコンの使用で室内の温度に年間それほどの差が無いのでしたら、夏でも中で良いかと思います。仮に1年中の設定温度を強から中にすると、それだけで年間約1,600円の節約になると言われていますので、侮れない節電効果です。
あと、冷蔵庫の場合は省エネ技術の進歩が目まぐるしいので、10年以上前のモデルをお使いでしたら思い切って買い換えてしまうのも手です。例えばP社の365Lの15年前、10年前と現在のモデルの年間消費電力を比較すると、15年前が約490kWh、10年前が約380kWh、現在が約341kWh。電気代に換算すると15年前から買い換えた場合が年間4,619円の節約に、10年前からだと年間1,209円の節約になるんです。更に401L~450Lのモデルで比較すると、10年前と現在では年間約5,300円~約7,160円もおトクになります。機能も格段に向上していて、ラップ不要で鮮度が保たれたり、熱いままでも冷凍できたりと、色々な手間が省けるようになって便利になっているんですよ。
エコ娘 へ~ぇ、冷蔵庫の進化って凄すぎる!ラップも不要ってことは地球にも更に優しい訳だから、本当に買い換えるだけの価値はありますね。うちのももう10年くらい使ってるはずだから、ママに話してみなくちゃ。
先生、今日は家庭での節電がテーマなだけあって、自分でも身に覚えのある内容も出てきてより一層節電を意識しようと思えました!
エコ次郎 それは嬉しい限りです。家庭で出来る節電術はまだいくつかオススメしたいものがありますので、次の項目で続きをお伝えさせて下さい。
エコ娘 もちろんです♪よろしくお願いいします!


【3】お勧めしたい節電術の補足


[1]照明
人がいない部屋などの不要な照明を消すだけで、1.5%~2.3%の節電効果が得られると言われています。また、リビングなど部屋の照明の明るさを少し下げることも効果的です。
蛍光灯をお使いでしたら、消費電力の小さいLEDに変えることをお勧めします。蛍光灯に比べてLEDは約37%消費電力が低いと言われていて、更にLEDランプの寿命は蛍光灯ランプの3倍以上と長いので、ランプ交換の手間が省けるというメリットもあります。

[2]テレビ
“時計代わり”や“BGM代わり”と何となくテレビを点けておくことを控え、見ている時は「省エネモード」に設定して画面の明るさを下げると、1.8%~3.0%の節電になります。また、この10年で液晶テレビの消費電力は32型で約34%、40型で約46%も省エネになっていますので、古いってテレビをお使いであれば思い切って買い換えてしまうのも手です。

[3]食洗機
4~5人分の食器を洗う場合は、手洗いよりも食洗機の方が光熱水費が抑えられます。逆に1~2人分でしたら手洗いの方がおトクになります。食洗機に入れる食器の数が少なくても電気代や水道代は通常通りかかってしまいますし、食洗機は電気代が大きな割合を占めていますので、お使いになる際はできるだけまとめて洗って使用回数を減らすと節電効果が大きくなります。

[4]洗濯機/乾燥機
洗濯機の電気代は洗濯のみの場合で1回あたり約2円~3円、洗濯~乾燥の場合で約24円~51円かかり、使用回数が増えるほど電気代も高くなります。少量で何回かに分けて洗うよりも、まとめて1回で洗う方が節電につながります。洗濯物を入れ過ぎると汚れ落ちが悪くなったり、洗濯の効率が悪くなって逆に電気代が高くなる原因にもなるので、容量の8割を目安にしてまとめ洗いを行いましょう。特に乾燥機は消費電力が大きいので、ご家庭の都合が許すのであれば外に干して自然乾燥をさせたり、部屋干しや浴室乾燥も取り入れて使用時間を短くすることをおすすめします。

[5]待機電力
あまり使っていない家電製品のコンセントプラグを挿しっぱなしにしていませんか?待機電力は家庭で1年間に消費される電力量のうち5.1%を占めるとされています。携帯電話の充電器、パソコン周辺機器などはコンセントプラグを抜いたり、スイッチ付きの電源タップを利用すると一括でOFFにできて便利です。また、あまり使わない部屋のテレビやエアコン、その他暖房器具等もプラグは抜いておきましょう。


【4】編集後記 ~エコ次郎の小ネタ横町~

皆さま、こんにちは。エコ次郎でございます。

先日ニュースで、廃食油を原料に作られた「SAF」と呼ばれる持続可能な航空燃料で飛行機を飛ばす特集を拝見しました。飲食店から集めた揚げ物に使った廃食油を元に作られたSAFは、従来のジェット燃料と同じように使うことができるそうで、現行の機種のままで良いのだそうです。ここまで聞いただけでも何やらスゴイことが分かります。 飲食店側も、今までお金を払って処分して貰っていた廃食油が、今は回収業社が争奪戦で頭を下げて持って行ってくれるので驚きを隠せないと仰っていました。確かにそうですよね、今まで処分に困っていたものに急に価値が出て、それが行く行くは飛行機を飛ばしてしまうなんて。しかもそれが地球に優しいと来たら、尚更嬉しいでしょう。私は廃食油のシンデレラストーリーを想像して、ひとりで感動しています。

SAFは廃食油だけではなく、廃木材や農協廃棄物、紙ゴミなどのバイオマス全般や、なたね油や大豆油、パーム油のような植物油や、ラードのような動物性油脂、メタノールやエタノール、ブタノールのようなアルコール類も原料になるそうで、現在世界各国で製造方法の研究が進められているそうです。SAFは大気中のCO2を増やさないことが注目されている理由の1つで、更に「現行の機種(飛行機)のまま」で使えるので機体やエンジンを新しく開発する必要もない点も魅力なのだそう。今はまだSAFで賄っている分は微量ですが、日本でも2030年までに飛行機の燃料使用量の10%をSAFに置き換えるという目標を設定していますので、脱炭素に向けて進んで行けそうです。

余談ですが、「下水汚泥を発酵させて作るメタンを使って、FT合成法でSAFを作れる」と仰っている専門家もおりますので、もしかするといつの日か、私たちが食べる唐揚げやとんかつを揚げた油と、私たちが食べた唐揚げやとんかつの汚物のダブルで飛行機を飛ばせる日が来るのかも知れません。そんな夢のような日を楽しみに待ちたいと思います。


[発行] 東雲研修センター https://www.eco-reform.org/
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