本日のお題 【電気自動車の世界の状況】 |
|
エコ次郎先生はもうご存知ですか?日産から「サクラ」っていう名前の車種が発表されたのを。私たまたまニュースで見たんですけど、電気自動車にも軽があるなんて知らなかったから純粋にスゴイなー!って思っちゃいました!
|
|
エコ娘くんはトレンドにも敏感で偉いですね。私も「サクラ」はニュースで拝見して気になっていたところ、通り掛かりですがディーラーのウィンドウにその姿を発見し、やはり少し興奮してしまいました。「サクラ」という如何にも日本ぽいネーミングも素敵ですね。そして、私のような庶民でも十分に検討できる価格帯であることも魅力の1つだと思います。
|
|
うちのパパもそれ言ってました!電気自動車って見た目も値段も超高級品っていうイメージしかなかったから、これからは結構誰でも買えるようなお手頃電気自動車が増えたらいいですね!
ところでエコ次郎先生、何でガソリンとかハイオクの車だけじゃダメなんですか?日本だと充電して使う電気自動車って殆ど見ないし、ガソリンスタンドで好きな時にすぐ給油できた方が便利だから、別に今まで通りで良いと思うんだけど。
|
|
いえいえ、ガソリン車などは環境問題が山積みなんですよ。ガソリン車などからは排気ガスが出ますよね。排気ガスと言えば?
|
|
あ!二酸化炭素だ!ってことは温室効果ガスだから、地球温暖化問題ですね!
|
|
その通りです!以前のお勉強をしっかり覚えて頂いていて嬉しい限りです。今とても感動しています。
ざっくり電気自動車(EV)と言うとガソリンと併用できるハイブリッド車(HV)も含まれますので、今回は純粋に電気を充電して使うCO2排出量がゼロのBEV(Battery Electric Vehicle)をメインに解説していきますね。
BEVはガソリンを使用しないので、温室効果ガスであるCO2排出を抑えて地球環境に貢献する“次世代自動車”として大きく注目が集まっていて、今世界中で開発が加速しているのです。地球は年々平均気温が上昇していて、様々な気候の変化による災害をもたらしています。1850年~1900年を基準として、世界の平均気温が1.5℃上昇すると50年に1度という高温は8.6倍、10年に1度という大雨の頻度も1.5倍になるとされています。残念ながら2020年までの10年間の平均気温が既に1.09℃も上昇していて、国連環境計画は2021年10月に各国が2030年に向けて掲げた温室効果ガスの削減目標を達成しただけでは、世界の平均気温は今世紀末までに少なくとも2.7度上昇するという見通しを発表しています。世界の全CO2の約20%が交通や運輸から排出されていますので、日常的に使われている自動車のCO2を削減することが急務、という訳なのです。
|
|
ん~、そんなに壮大なお話しだとは全然知りませんでした。そうなんだぁ...。先生、日本と外国ではBEVの普及率って結構差があるんですか?
|
|
お、良い質問が出ましたね!では日本とアメリカ、ヨーローッパ、中国など世界の普及状況を見てみましょう。
まずは我が国日本。2021年のBEV販売台数は21,139台で、乗用車全体に占めるBEVの割合は0.76%でした。新車100台のうち1台にも満たない割合ですので、日本ではまだまだこれからですね。
続いてBEVの最大手テスラがあるアメリカです。2021年のBEV販売台数は432,970台、乗用車全体に占めるBEVの割合は2.9%でした。前年が1.6%でしたので1年で約2倍近く伸びたことになり、BEV新車販売の内およそ8割を占めるテスラが市場を引っ張っていますが、今年はアメリカ2大メーカーであるフォード・GMからピックアップトラックEVが発売予定の為、電気自動車の販売も大きく増加すると予想されています。
|
|
それでもまだ3%くらいなのかぁ。中国はどうですか?
|
|
中国は政府が新エネルギー車の普及を後押しするため、2010年から購入者に補助金を支給して来たことと、2019年にNEV(新エネルギー車)規制法を制定し、中国の自動車メーカーにBEVの販売を義務化した効果があり、2021年のBEV販売台数はおよそ270万台、乗用車全体に占めるBEVの割合が10.3%とアメリカの3倍以上になりました。世界全体のBEV販売台数のおよそ半数を中国が占めていることになり、中国のBEV普及は世界トップクラスのスピードで進んでいると言えます。
|
|
中国すごっ!!先生、ヨーロッパも知りたい!
|
|
ヨーロッパで注目したいのがまずはドイツ。ドイツは乗用車全体に占めるBEVの割合が2020年に7%だったのが、わずか1年で2倍の14%に上昇しています。フランスも7%→10%へアップ。イギリスも7%→11%と、ヨーロッパ全体でBEVの普及が進んでいることが分かります。
さて、ここでクイズです。ヨーロッパで一番BEV普及率が高い国はどこでしょう?
|
|
え、いきなりクイズ!?全然分からない!?んーじゃあ私が行ってみたい国フィンランド!
|
|
地理的にはお隣りで近いですが、残念!答えはノルウェーです。ノルウェーは積極的なBEV政策を推進していて、ガソリン車からの買い替え補助金を百万円単位で支給したり、高速道路の通行割引、さらに税制優遇措置まで講じていて、2021年のBEVの割合は驚異の65%でした。更に、ノルウェーEV協会は今年度にBEVのシェアが8割を超えると予想していて、益々世界とノルウェーの差が開きそうです。
|
|
そんなにぶっちぎりで先を行く国があったなんて!本当に驚きました。日本も見習えるところがあったらどんどん取り入れて、遅れを少しでも挽回できたら良いですね!地球のために私たち消費者ももっと考えないといけないなって思いました。
|
|
そうですね。私もBEVは時代の先を行く富裕層の持つものだと心のどこかで考えていましたが、そうは言っていられない程切迫した状況であることは事実ですので、しっかりと検討していきたいと思います。
さて、世界の状況を知って頂いたので、次の項目では日本における今後の開発予定についてお話ししたいと思います。
|
|
あ、それも知りたい!やっぱり国内のこれからも気になりますからね!ぜひよろしくお願いします♪
|